どぶろくとは
どぶろくとは、日本酒を醸造する途中の段階で、もろみを搾っただけの白く濁った酒のことをいいます。
このどぶろくにある白い沈殿物などを取り除き、濾過や加熱などの工程を経ることによって、いわゆる清酒が造られることになります。したがって、どぶろくは家庭にある道具を使って簡単に作ることが可能です。
しかしながら、現在の日本ではこのどぶろくを許可無く作ると酒税法違反に問われることになります。
そもそも、どぶろくの醸造は昔から農業に従事している人たちの手によって広く行われており、その昔には、その年に収穫された新米を使用して造ったどぶろくを神に供えて五穀豊穣を祈願したり感謝したりする、いわゆる「どぶろく祭り」も盛んに行われていたようです。
現在の酒税法が出来たのは明治時代になってからであり、その目的はその当時、国税収入の中心であった酒税収入を確保するためだったようです。現在では酒税収入が国家の税収入の5%程度しかないわけですが、いまだにその法律自体は変更されずに続いているわけなのです。
どぶろくは、清酒に比べて濾過が不十分ですので、未発酵の米に含まれる澱粉や、澱粉が分解した糖によって、ほんのりとした甘い風味がありますが、そのアルコール度は清酒と同じくらいあるために、ついつい飲みすぎてしまい悪酔いすることも多いようです。